こんにちは。
新千歳防災チャンネルです。
今回は、YouTubeにアップしたこちらの動画の内容を、ブログ記事として整理していきます。
動画はこちら
https://youtu.be/AL9kq6Yl8zg
今回扱ったのは、令和8年3月に実施された消防設備士 甲種4類の製図です。
本試験ベースの再現問題をもとに、平面図における感知器の個数計算、そして多くの受験者が迷いやすい梁の考え方を中心に解説しました。
今回の動画は、単なる答え合わせではありません
今回の動画で意識したのは、単なる答え合わせ動画にしないことでした。
製図の問題は、答えだけを見れば「感知器2個」「3個」「4個」で終わってしまいます。
ですが、本試験で本当に差がつくのは、その数字そのものというよりも、
・なぜその個数になるのか
・どこで判断が分かれるのか
・試験官はどこで受験者を迷わせようとしているのか
このあたりの考え方だと思っています。
特に甲4の製図では、
ただ機械的に面積計算をするだけではなく、
・感知器の種類
・天井高
・感知区域
・梁の高さ
といった条件をひとつずつ正確に整理していく必要があります。
だから今回の動画では、単発の知識を切り売りするのではなく、
「どう考えれば間違えにくいか」
という流れまで含めて解説しました。
今回のテーマは「感知器の個数計算」と「梁の罠」
今回の再現問題では、平面図の中で
・部屋の大きさ
・天井高
・感知器の種類
・梁の有無と高さ
が与えられ、その条件のもとで最小限必要な感知器の個数を求める流れになっていました。
一見すると、単純な面積計算に見えるかもしれません。
ですが実際には、そこに梁が入ってくることで、一気に難しくなります。
受験者としては、図面の中に梁が描かれているだけで、
「これは区画が分かれるのでは?」
「梁をまたげないのでは?」
「梁ごとに感知器を置くのでは?」
と考えてしまいがちです。
ですが、ここに試験官の狙いがあるわけです。
つまり今回の動画では、単に「この問題の答えは何個です」と言うのではなく、
梁が出てきたときに、どう頭を整理するか
をかなり意識して解説しました。
まず押さえたい前提① 光電式スポット型2種は煙感知器
製図の問題では、まず感知器の種類を見抜けるかどうかが大前提になります。
今回の動画でも最初に触れたのが、
光電式スポット型2種は煙感知器である
という点です。
ここが曖昧だと、その後の感知区域の話が全部ズレてしまいます。
甲4の学習を始めたばかりの方だと、
・光電式スポット型2種
・定温式スポット型感知器
・差動式スポット型感知器
このあたりがごちゃつきやすいと思います。
だからこそ今回の動画では、平面図でよく出てくる感知器を整理しました。
・定温式スポット型感知器1種
・差動式スポット型感知器2種
・光電式スポット型2種
この3つを区別できることは、製図の入口としてかなり大事です。
前提② 感知区域は「天井高」と「構造」で変わる
次に重要なのが、感知区域の考え方です。
感知器は種類ごとに、1個で警戒できる面積が違います。
さらにその面積は、
・天井高が4m未満か
・天井高が4m以上か
・耐火構造か
・非耐火構造か
で変わります。
今回の再現問題では、耐火構造という条件がありました。
そのため、まずは耐火構造を前提に考える必要があります。
そして煙感知器、つまり光電式スポット型2種であれば、
・4m未満なら150㎡
・4m以上なら75㎡
という感知面積になります。
この部分がきちんと整理できていると、問題の見え方がかなり変わります。
天井高3.6mなら「4m未満」なので150㎡。
天井高4.4mや4.5mなら「4m以上」なので75㎡。
ここを機械的に処理できるようになると、製図の問題はぐっと読みやすくなります。
なぜ天井高で感知面積が変わるのか
今回の動画では、単に数字を暗記するだけでなく、その背景のイメージも話しました。
同じ量の煙が発生しても、天井が低い部屋であれば煙は比較的早く天井に届きます。
一方で、天井が高い部屋だと、煙が上にたまるまで時間がかかることがあります。
だからこそ、天井が高い場合にはより早く火災を感知できるよう、
1個あたりが警戒できる面積を小さくするわけです。
こういうイメージを持っておくと、数字の暗記が少し楽になります。
製図はどうしても数字が多い分野ですが、背景の理屈を少しでも持っておくと、覚えやすさも忘れにくさも変わってきます。
個数計算そのものはシンプル
感知器の個数計算そのものは、実はそこまで複雑ではありません。
基本は、
部屋全体の面積 ÷ 1個あたりの感知面積
です。
たとえば部屋が200㎡で、煙感知器1個の感知面積が150㎡なら、
200 ÷ 150 = 1.33…
となります。
このとき、感知器を1.33個置くことはできないので、当然切り上げて2個必要という判断になります。
この「割って、端数が出たら切り上げる」という考え方は、乙6の消火器本数計算にも通じる部分があります。
そのため、乙6を経験してきた方には比較的入りやすい考え方だと思います。
ただし、甲4の製図で怖いのは、この計算そのものよりも前段階の
「そもそも全体を1つの空間として見てよいのか」
という判断です。
そこで登場するのが梁です。
本当の勝負どころは「梁をどう扱うか」
今回の動画の中心はここです。
梁があるとき、感知区域は分かれるのか。
それとも無視してよいのか。
ここで多くの人が迷います。
そして試験官も、そこを狙ってくる可能性があります。
今回の動画では、煙感知器と熱感知器で基準が違うことを整理しました。
・煙感知器は梁が0.6mを超えると感知区域が分かれる
・熱感知器は梁が0.4mを超えると感知区域が分かれる
この違いが非常に重要です。
たとえば、梁が0.5mだった場合。
これを見て「0.4mを超えているから分かれる」と反射的に考えてしまうと危険です。
なぜなら、その0.4mという基準は熱感知器の話だからです。
今回の再現問題では、条件が光電式スポット型2種、つまり煙感知器でした。
煙感知器であれば、0.5mの梁は0.6m以下です。
したがって、この梁は感知区域を分ける要因にはなりません。
つまり、梁が描かれていても無視してよいわけです。
ここを正しく判断できるかどうか。
ここが今回の問題の山場でした。
試験で怖いのは「図面の存在感」に引っ張られること
図面問題では、目に見える情報のインパクトが強いです。
梁が大きく描かれていたり、高さがわざわざ数字で書かれていたりすると、人はどうしても
「これには意味があるはずだ」
「ここを使わせたいはずだ」
と考えがちです。
もちろん、実際に意味がある場合もあります。
ですが試験ではそこを逆に利用して、
“書いてあるけど、今回の条件では使わない”
というひっかけが成立します。
今回の動画は、まさにその部分に踏み込みました。
梁がある。
でも感知器の種類は何か。
その感知器は、何mまでの梁を超えられるのか。
今回の梁はその基準を超えているのか、超えていないのか。
この順番で考えれば、余計な先入観に引っ張られずに済みます。
最後に条件変更版まで扱った理由
今回の動画では、最後に少し応用として、条件を変えた場合の考え方にも触れました。
つまり、同じ図面でも感知器が煙感知器ではなく定温式スポット型感知器1種だったらどうなるか、という話です。
ここで初めて、先ほどの梁が意味を持ちます。
熱感知器であれば、梁の基準は0.4m。
今回の0.45mの梁はこれを超えています。
一方で0.35mの梁は超えていません。
そのため、0.45mの梁で感知区域が分かれ、左右を別々に計算する必要が出てきます。
この応用を最後に入れたのは、単なるおまけではありません。
本試験では、数字や条件が少し変わるだけで、解き方そのものが変わることがあります。
だからこそ、
「今回の問題の答え」だけを覚えるのではなく、条件が変わったときに、どこが変わるのかを見抜けるようにする
この姿勢が重要だと考えています。
今回の動画は、自分にとって初めての製図動画でした
動画の中でも話しましたが、今回の動画は自分にとって初めての製図講座動画でした。
だからこそ、やりながら感じたこともたくさんあります。
たとえば、
・初学者にとっては情報量が多いかもしれない
・どこまで前提知識を入れるかのバランスが難しい
・平面図の見せ方、説明の順番をもっと工夫できるかもしれない
そういった反省点や改善点は当然あります。
ただ一方で、今回の動画はかなり本気で作った一本でもあります。
単なる表面の解説ではなく、
「受験者がどこで迷うか」まで言語化したかった。
「梁があるから区画される」と早合点してしまう人を減らしたかった。
そんな思いで作りました。
だから、製図動画としてはまだ1本目ですが、今後何本か作っていく中で、もっと整理され、もっと体系的にしていきたいと思っています。
今後は「初学者向けの製図ガイダンス」も作っていきたい
今回の動画は、どちらかというと実戦寄りの合格解法動画です。
つまり、再現問題をベースに、出題の意図やひっかけを含めて解くタイプです。
これはこれで価値があるのですが、やはり初学者の方がいきなり入るには少しハードルが高い面もあります。
なので今後は、
・製図とはそもそも何を見ればいいのか
・感知器の種類をどう整理するのか
・感知区域はどう覚えるのか
・梁は何を基準に見るのか
といった、
「テキストで深く学ぶ前に、これだけは押さえておきたい」
という入口動画も作っていきたいと思っています。
入口の地図があって、そのうえで今回のような合格解法動画を見る。
そうすると、視聴者としてもかなり学びやすくなるはずです。
甲4は、乙6の次に来る大きな壁かもしれない
乙6を受験して、その次に甲4へ進む方はかなり多いと思います。
実際、自分のチャンネルでも乙6関連の動画を見てくださる方は多いです。
ですが、乙6と甲4では、似ている部分もありつつ、求められる思考の質が少し変わってきます。
特に甲4の製図では、
・図面の情報を読み取る
・条件を整理する
・正しい基準を当てはめる
こうした力が求められます。
なので最初は難しく感じても当然です。
ただ、その難しさを
「自分には無理」
と受け取る必要はないと思っています。
大事なのは、ひとつずつ整理していくことです。
・感知器の種類
・感知区域
・天井高
・梁の基準
・面積計算
・切り上げ
これらを順番に処理できれば、製図も少しずつ見えるようになってきます。
まとめ:今回の動画で伝えたかったこと
今回の動画で伝えたかったことを一言で言えば、
「梁があるからといって、必ずしも区画されるとは限らない」
ということです。
そしてその判断は、感知器の種類によって変わります。
・煙感知器なら0.6m
・熱感知器なら0.4m
この基準を、ただ暗記するだけでなく、問題の中で使える知識として持てるかどうか。
ここが製図ではかなり大きいと思います。
今回の記事が、動画の内容整理や復習に少しでも役立てばうれしいです。
動画はこちら
https://youtu.be/AL9kq6Yl8zg
今後も、消防設備士試験に役立つ動画や記事を、新千歳防災チャンネルとして少しずつ積み重ねていきます。
甲4の製図が苦手な方、
これから製図に入る方、
乙6の次の一歩として甲4に挑戦する方、
一緒に頑張っていきましょう。
ご意見・ご感想・補足事項があれば、ぜひコメントでも教えてください。
今後の動画づくり・記事づくりの参考にさせていただきます。


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